2017年9月17日 (日)

石工さんの道具

御縁を戴いて石工さんの道具を戴いた

石工さんと鍛冶屋はほとんど縁がない。
別に仲が悪いのでもないが石工さんが
鍛冶屋を必要としないからです。
石工さんは自分の道具を自分で作るか
直してしまうので、鍛冶屋が手を出す
場面が無い。
今回戴いた道具は戦前に
日本銀行建築に携わった
 江東区の河合さんという方からの頂戴した
物で単純に刃物用に使ってしまうのも
何か気が引ける
鍛冶の会でボランティア活動という御縁から
まずは世田谷区の教育委員会に連絡して
必要なければ使うつもりだったが
教育委員会は互いに連絡網というのか
文化財の散逸を防ぐのか江東区の物は
先ず江東区教育委員会が必要か判断するらしい


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鍛冶屋の道具というか火造りを行う者で必要な物は
何かといえば、叩くもの、鉄を熱する場所、叩く場所と
机上の知識の者は答えるだろうが、
実務の者は先ずはつかむ物を見る。
真っ赤に熱せられた鉄をどう掴むかはとても難しい。
上記の道具のように両端はとがっている物をどう掴むか?
玄翁のように両端が平らな物は丸い鍛冶屋箸で
掴めなくも無いが今回石工さんの箸にはこんな工夫が
あったのかと先人の工夫に脱帽します

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これなら掴むことも出来るし第一に安定する

鍛冶屋としては鋼の種類とか地金は何かまた、
どのような鍛接方法を使って硬い石加工に
備えたのか?焼き入れ硬度その他調べられることは
一つの「ジホリ」と言う道具をサンプルにして
十分に調べたが前出のように石工と鍛冶屋は
互いを必要としていないので知りえた情報は
知識としてレポートにして残して置きます
どの様な理由かは解らないが先端は鋼
中は地金でしかも錬鉄を使用している
江東区の教育委員会は現物には興味があるけど
鋼材とか地金には興味がないのか何も聞かずに
お持ち帰りになりました。
聞かれなければ此方からおせっかいに
言うことも無いだろうと思っています

今回一つだけ手元に残したものが有ります
大型のタガネ
ほかの道具より持ち重りがして
持ち重り「もちおもり」
見た目より重いことを言います
簡単な火花検査でもしかすると
初期「白紙1号」か本物の「東郷の0号」か
多分どちらかだと思われる鋼が手に入った
両方とも「幻の鋼」と言われる
「東郷鋼」河合商店が輸入した西洋鋼
「初期白紙1号」は日本帝国軍が作った
企業でも研究所でもない国家予算で作った
満州鉄しかり群水鉄しかり是も純国産鋼
大きすぎるのでどのように叩いて
道具の鋼に仕立てて行くか思案中
ただ熱して叩けばとお考えの方は机上の頭
熱すれば鋼は脱炭してしまう
脱炭をどう防ぐかは鍛冶屋の腕の見せ所

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2017年8月27日 (日)

日本刀から玉鋼

知り合いから日本刀の処分を依頼された

錆刀とはいえ分別ごみ扱いは忍びない

鍛冶屋の火は古来神聖な物とされている

らしいので火で焙って刀の魂を

鎮めてから切っても障りは無いだろうと思う

ここまで錆び錆びになるとさすがに

屑鉄扱いになってしまう


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武家の魂として大切に扱われてきたのだろうが

全く興味がない子孫に伝わると手入れも

なにもされないかわいそうな状態になってしまう

ひとまず研いでみる

 
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キレイな肌の刀だけど切り刻むしかない

先端(切っ先)はボロボロになって

朽ち果てているので問題は無いだろう

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短冊状に切りそろえるが刀は峰側が厚く


刃先は薄いので単純に積み重ねても

失敗してしまう。つまり未鍛着部分が発生する

和鉄の鍛錬方法に「錣鍛え」が有るのでこれを

応用する、詳細は鍛冶の会の弟子達に

伝承済みで見なければ理解できないので

出来もしない人に教えても歪曲されるだけなので

出来る鍛冶の会の弟子たちに伝えた方が

真正が伝わる。

今回使用した刀は脇差四振りいずれも時代不詳

真贋は定かではないが仰け反る在銘が居たけど

不用品なので切ってしまった

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鍛え上げてもこれだけしか残らない

同じ鍛錬を繰り返すがこの時に俗に言う

「泥沸かし」を行うが、刀が出来上がった時に

鍛冶屋は狙った炭素量で焼き上げるはずなので

単純な「どろ沸かし」をして脱炭をしてはいけない

今回は脇差を鍛え直たが意外なくらい刀って

薄い!!峰区あたりが一番厚くて五ミリ位

切っ先方向は順に薄くなり三ミリ位

四振りの脇差で小刀なら六本から八本分しか
得られなかった

昔の刀で鍛え直さずに摺り上げるのは

経験上至難であるのを知っていたのかも知れない

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相変わらず携帯のカメラで写すので

色むらピンボケはご容赦願いたい


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刀匠方式の焼き刃土、地取、刃艶を使用

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光源方向を変えると鍛え目が浮かんでくる

鍛え目の無い玉鋼は偽物臭い

鍛え目があるから玉鋼だと考える


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虫メガネを使っマクロ撮影に挑戦

相当無理やりマクロ撮影だが雰囲気だけは

伝わるかと思っている
小板目に見えなくもないかなーー

個人見解ですがーー

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2017年5月 7日 (日)

擦り場の修理

今年のゴールデンウイークは擦り場の修理
数年に一度今回は10年近く使った

土台から上を取り換える
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鍛冶屋なら必須アイテムでない人は
機械仕上げという事になるだろう
この擦り場の高さは身長に比例するけど
絶対的な基準というものはないので
高すぎる場合は削ればいいし逆に
低すぎる場合は薄板を張ればいい
材料は鉋台の古い物、今回の修理で
手持ちの鉋台がなくなったので次回に備えて
在庫をすることになった。
この仕事になったときに鉋の台入れ屋さんの
ところにはひねくれて台にならない樫の木が
仕事場の隅に放置してあったものを買ってきて
鍛冶屋でまた使うまで放置するので
カラカラに乾いた物で作るのが
一番良い
何と言ってもこの擦り場で鉄を削るのだから
柔らかくては減ってしょうがない
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どうしてもこの画像だけは90度回転
してくれないから詳細に見たい人は首を
曲げて欲しいがゴキっと首の骨が鳴っても
私は責任を取りません
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この側面では手万力に鑿や小刀を挟んで
仕上げる
この画面上に十字架の模様が見えるが
神の加護を願うのではなくこのマークの下に
ダボが入る印です
木工道具は売るほど作るがダボを二つ
ピッタリに合わせるのに相当時間が
掛かっている
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擦り場のくぼ地では鑿のコミ(中子)の仕上げ
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上面ではセンすきを行うのでこの画面上
足側から下に向かって逆目にならないと
品物がすり場の上を滑ってしまう
逆目でストッパーになるように工夫がある
私は板場に座るが市弘さん清忠さんは
畳場に座っていた事は後の資料になるように
触れておくことにしよう
 

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2017年1月 3日 (火)

明けましておめでとうございます。と常套句

新春の御挨拶を謹んで申し上げます


皆々様にはご機嫌麗しく


新春をお迎えと拝察申し上げます


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昨年は多数のご訪問賜り
厚く篤くお礼申し上げます


本年も引き続きご高覧賜れる内容に


励む所存であります。

少々古い話ですが昨年秋に

有名な地上げ屋さんが来ました

「いつもお世話になっています ○×地所です」

「おたくみたいな大手をお世話したことも

お世話になったこともないけど?」

やや沈黙後「ご挨拶に来ましたがお留守でした」

「それは申し訳ない。まさか外出するのに地所さんの

許可がいるとは知らなかったので留守がちでした」

かなり沈黙の後

「再開発のお手伝いが出来ますのでご提案」

「なにぉ!誰が再開発を頼んだ!頼まれもしないことを

押しかけてきやがって、ハイ左様でございますかと

受け付けるとでも思っていやがるのか?」

「この地区を回っておりますので、ご挨拶に来ます}

「歩き回るのはそっちの勝手!

挨拶を受けるかどうかはこっちの勝手だから

機嫌が悪かったら追い返す。」

常套句で「お世話になっています」とよく聞くが

初対面では場合によっては冷遇される

やはり「初めまして!」が印象が平均かなーー?

今年も多くの出会いがあるのだろうから

なるべく良い印象を持たれたいものだ

出来れば見目麗しい女性が来てほしいが

50年前は見目麗しかったのではなく

今、今見目麗しいのね

来ない理由も見当たらないが、罠でも仕掛けようかしら

というわけで

本年も宜しくお願い申し上げます

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2016年10月31日 (月)

李宗盛さんの短編映像11月7日まで

御手数ですが、映像のファイルサイズが大きくご面倒様ですが
下記のアドレスからダウンロードをお願いいたします


http://23.gigafile.nu/1107-ma8ba7ed48f5fc147c79ab0ed847ddcc4

ダウンロード期限は11/7までとなりますのでご注意ください。

【ダウンロード方法】
①アドレスから開かれたページに「ダウンロード開始」ボタンがございますのでそちらをクリックください。
②そうしますと映像ファイルがお手持ちのパソコンにダウンロードされます。パソコンのダウンロードフォルダに保存されていることが多いです。(多少お時間がかかります。)
③映像ファイルを開いていただければ映像がご覧になれます。
[image: 埋め込み画像 1]
ユーチューブでご高覧賜っております

李宗盛さんの短編映像がアップされましたので
お知らせ申し上げますが

11月7日までダウンロード可能です
その後については知りませんが
ダウンロード後はコンピューターに格納可能です

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2016年10月23日 (日)

ぎゃーー

皆々様お久しぶりです
血圧が上がるほど仕事に没頭しておりまして
ブログの更新とFBの参加が疎かになっておりまして
申し訳ございません
血圧が上がりすぎて頭痛と禿が進行しました

皆々様にご高覧賜り
いつも間にか10万人目という節目を
通り過ぎてしまいました


もし「私coldsweats0110万人目の証拠写真保存していますheart
と言うお方がいらっしゃいましたら
記念品として
「現代鉄小刀」か「和鉄小刀」のご希望の
どちらかご尊名入り 左久作のタガネ入り銘

99999番目の方「あっ!惜しい!down」この方には
「現代鉄小刀」か「作りかけ和鉄小刀」の
ご希望のどちらかご尊名入り 左久作の刻印

100001番目の方「一足違いですねcoldsweats02」この方には
「鋼鍛接完了」将来何にでも加工可能かも品
刻印入り

いずれの方も写真添付の上
hidarihisasaku@nifty.com に
メールを頂戴をお願いいたします
 
そんな人はいないと思いますが
99999番、10万人目 100001番目が
同一の方の場合は 鎌倉時代の和鉄を
使用した「特別和鉄小刀」といたします
お知らせお待ち申し上げます

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2016年4月 8日 (金)

灌仏会

御釈迦様の誕生日

釈尊御生誕の時、竜王是を祝し

甘雨を降らせたとか

火が強かったーしがつよかったー

四月八日ー御釈迦様の日ーおしゃかになった

鍛冶屋の隠語で火加減が強くて

品物をダメにする。語源にもなったとか聞く

この日を無事に過ごせた事に感謝と

御生誕を祝し甘茶を奉る

1460095541779


考えて見たらひどい話で

生まれたての赤ん坊の頭に

甘茶をかけて喜ぶとは

善行なのか良く判らないが

皆さんが良いと言う事は

進んで参加してみたい

決して野次馬で参加しているのではない

南無釈迦牟尼

お陰様で今日一日無事に過ごさせて

戴きました

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2015年10月26日 (月)

NHK総合です

10月30日(金曜日)夜7時半から

「小さな旅スペシャル」に

すこし映ります

関東地域に放送されますので

見られない方が多いと思います

今回の放送では

弟子達が還暦の祝いに作ってくれた

真赤な「つなぎ」を着ています

なぜか?このつなぎはとても温かい

赤い色だから視覚的に温かく感じるのか

とれとも

弟子たちの温かい心づかいが

体も心も温めてくれるのか

とても肌触りが良いです

真っ赤なのでかなり人目を引く

人目を気にするほど肝は小さくないので

部品的に小さい場所も有るかも

しれないが、気に入っている

そんな真っ赤な「つなぎ」も見てください

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2015年9月13日 (日)

また来た足らん足らん学生

今年も来ました

頭の足らん足らん学生さん

例によって新聞の方面から

築地の方から来やすいのか?

炉の修理用の土を練り込んでいたが

これは意外と時間がかかるので

こちらも暇つぶしのつもりで

相手をすることにしたが、

今年は少し手が混んでいた

「交番でここを紹介されました」

地域の交番の紹介ならしょうがない

新聞の記事を示して

「この様な職人さんの記事を書きたい」とか

言っていた。

職人の記事を書きたいのに何も知らない

木工をした事が有るかと聞けば

「小学校の版画工作以来していない」とか

小刀で鉛筆を削らし見れば

小刀の持ち方も判らない

こちらの答えと聞き返して来る事が

チグハグ

学部はと聞けば「法学部」

んーーわからない なんでこんな人が

職人の仕事に興味を持つんだ?

暫く質問なのかこちらだけしゃべっているのか

わからない時間が過ぎ、戻って行き掛けに

「今回の事は記事にならないかもしれない」と

勝手に押しかけてきて、こちらの時間を潰して

記事にならないとは?

記事にならないのではなく記事に出来る

能力が無いのか?誠意が無いのか?

それが違うとするならば

記事を書く練習に来たのか?

最悪は、記事を書く練習に来た場合だろう

偽りの謀で人の仕事を邪魔しにくる

偽計業務妨害か

ニセの情報で己が利益を得る。

日本語では、これを 詐欺 と言う

法学部の学生なら

法律は正義のために使うのだろう

学び得た知識を悪事に使うとは

あきれ果てた

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2015年4月 5日 (日)

こんな事が現実ですか

加山雄三さんの「若大将ゆうゆう散歩」と言うに

番組に出させて戴きました

人気番組ですから何か起こるだろうな―と

思っておりましたら

やはり御来訪並びにお問い合わせ

何の問い合わせかと言うと

農具 

農具の問い合わせ!!

「鉄板を切り抜いて溶接しただけの農具しかない」と

口々に言われる

農具ってその様な物ではないのかと思っていたら

なにやら違うらしいけど

残念ながら農具に関しての知識がゼロに等しい

ので判らない

この様なお問い合わせが来ていますよと

御来訪のお客様に申し上げますと

「昔、使っていた物から見ると最近の物は

こんな物で農作業は出来ない」と吐き捨てる様な

お言葉には驚きました

このお客様も

「出来るなら作ってほしい!」

全く需要が無いので見た事も興味もないので

できません

日本の農業の基本とも言える農具が

きちんと出来ていない??

こんな事が現実なのでしょうか?

都心の農具と縁の薄い鍛冶屋に

わざわざ問い合わせをされるのは

相当困っているのだと拝察します。

農具を使う人達はしょうがなく

切りぬいて溶接した物で仕方なしに

仕事をされているのでしょうか?

販売利益と労力を天秤にかけると

溶接で大量生産しないと食べて行けないのが

現実だろうなと考えます。

我が家でも労力の割に価格が安いのがバンカキ

バンカキ用の鋼は青紙1号が最も適しているが

青紙1号が最近高すぎるのでバンカキの

値上げをするか

バンカキの製造をやめるか

昨年あたりから悩んでいる

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